アキラ「ただいまー。晩ごはんは何?」

そめちゃん「今日はお正月に食べそこなった『いがみの煮付け』だよ」

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アキラ「和歌山の叔父さんがブダイを送ってくれたんだね」

そめちゃん「煮こごりもいい感じにできたよ」

故郷の料理をおいしくいただきながら、本日後輩にダメ出しされた惨劇をかくかくしかじかそめちゃんに話すと、

そめちゃん「リフォームとリノベーションって、何が違うの?」

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アキラ「リフォームは、床や壁を張り替えたり塗り替えたり、家具や住宅設備といった表層のものを新しいものに交換すること。リノベーションは空間的、建築的に新しい機能性や価値を生み出すことなんだよ」と、受け売りをスラスラ。

そめちゃん「ふぅーん。じゃあ、LDとかを中心に考えたら新しいプランはできないんじゃない」

アキラ「?????」

そめちゃん「アキラくん自分のギターのこと、リノベーションって言ってなかったっけ。形や素材が革新的だって」

アキラ「そうそう。リノベーションじゃなくて、オベーションだけど、ピックアップを内蔵しグラスファイバを使ったラウンドバック構造はアコギ界にイノベーションを──。

あっ!!!!! そうか、アダマス精神を見失ってた。当たり前を見直さなきゃってことだね」

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そめちゃん「回廊みたいなコンサバティがあるマンションっていうのがプランのミソなんでしょ。そこをアキラくんの好きなようにやったらいいんじゃない」

そめちゃんの神アドバイス、来たーーーーー。そうだ、そうだ、そうだガツオ。

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コンサバティがあるだけで満足していたけど、ここが突っ込みどころなんだ! アキラルームをつくってみよう。

好きな音楽雑誌とエフェクターを飾ったライブラリーがあって、オーディオが聴けて、そめちゃんに淹れてもらったコーヒーを飲みながらギターが弾ける、音楽サロンなんてどうよ。
アキラ的にはオールグリーン、オールオッケー。リノベーションクエストの地図を手に入れた思いです!

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そめちゃん、明日は1時間早く起こしてください!

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2017年、遅ればせながらルリアとリンクして伝説の島イスタルシアへ旅立ったアキラです!
収納家具専門店に入社して2年目の収納プランナー。結婚も2年目で、公私ともにノリノリで怖いもの知らず身のほど知らず。
総武線快速を駆って、銀座のショップに通っています。最近の愛読書は「片づけの解剖図鑑」。お片づけの方法を説くのではなく、生活行動と住空間との関連の中で収納を解く本格派。わたくしが目指すのも、そんな本格派の収納プランナーです。

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そんなわたくしアキラは、一大プロジェクトのメンバーに抜擢されました。
収納プランからの発想でマンションのリノベーションプランを提案するというプロジェクト。アキラは収納リノベーションの任務を背負った、特命プランナーとなったのです。矢鱈めったらメラメラです。

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そんなわけで、モデルプラン案を考える日々を送っています。
考える、話し合う、図面を起こす、現場で検証する、ちょっと修正する、ドバッとやり直す。そんな状況が連続し、プランニングハイともいうべき高揚感に浸っています。
オーバーヒートを引き起こさないように、ルリアとの旅を日常のオアシスとして機能させ、1日1クエストの旅が日課となっています。

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本日は、リビングルームのプランを描いてみました。床にタイルを使い、壁一面に美しさと機能性を一体にした壁面収納を設置します。
自信に満ちたこの案を、同じくこのプロジェクトの特命を受けた後輩のCさんに「どうかな」と、見せたところ、

「素敵な壁面収納プラン、さすがアキラ先輩ですね。と言いたいところですが、このプランのどこがリノベーションなのかという観点から評価するとイマイチじゃありませんか。リニューアルでもリフォームでもなく、われわれが目指すのはリノベーションなのですから。大丈夫、先輩はできる子です。もっと先輩らしいプランを期待してますよ、先輩!」

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かっぴーん。先輩を連呼しながら口調こそ後輩キャラ的な話し方で性格も表情もやんわりしているのに、ホンネ丸出しの完全ダメ出し。しかし、まったく正論、紅茶はセイロン。アイスでお願いします。ここはクールダウンのタイミングです。

そんなわけで、帰りの総武線ではスマホを手にグラブります。しかし、カタリナさんが示唆に満ちたセリフを語りかけてくれても、そこに収納リノベーションのクエストを解く鍵はありません。そうだ、この旅を一時中断してでも、収納リノベーションの特命を遂行しなければならないのだ! そんな思いを胸に刻んで、そめちゃんこと愛しの奥さんが待つ自宅へ向かうのであった。〈後編〉へつづく

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俺が俺にオンデマンド!(©MEGWIN)アキラです! 収納家具専門店に入社して2年目の収納プランナー。結婚も2年目で、公私ともにノリノリで怖いもの知らず身のほど知らず。総武線快速を駆って、銀座のショップに通っています。

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今年も流行語大賞がささやかれる季節。アキラ的本命は、PPAP。生産部品承認プロセスの国際マニュアルの略称、って、ちがーう。ピコ太郎、ペンパイナッポーのことですよ。

ハロウィンのときも、ヒョウ柄パンチパーマの仮装ピコ太郎が大量発生したくらいですから。しかも、ギネスに載ったりビルボードにチャートインしたり。はじめしゃちょーもビックリですね。sasakiasahiさんには頑張ってほしい。末筆ながら、収納大賞もよろしくどうぞ。

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さて、今回担当しているお客さまは、都心のマンションに暮らす30代の独身男性。ご本人曰く、「すっきりシンプルなリビングにしたい。カッコよくスタイリッシュに」ということです。であれば、得意の壁面収納プランの出番です。

アルミの縁取りをしたダークウォールナット色の面材を使ってビシッとキメます。LDルームに集まる雑多なものは扉の中に収めて、テレビだけが壁面に飾った絵画のように映えるすっきりとしたシンプルなインテリア。いざ、プレゼン!

意気揚々と打ち合わせに臨んだのですが、結論から申し上げましょう。不評大賞でした。

「これはこれでカッコいいと思うけど、もっとシンプルな空間にしたいんですよ。モノは増やさないし、モノは厳選して最小限にして暮らしたいんです」、と。

プレゼンの結果をN先輩に報告すると、「ヒアリングが十分じゃなかったね。お客さまの志向はミニマルライフってことで、一からやり直しだね」

クールで的確で美しさすら感じるN先輩らしいアドバイスを賜りました。いつもよりいっぱいしゃべってもらえたのがせめてもの救いです。

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帰宅途中の総武線に揺られながら、キーワードが頭の中を巡ります。シンプル。スタイリッシュ。カッコいい。ミニマル……。それらの言葉が、ピコ太郎のリズムに乗って繰り返されます。

PPAPが世界で2億回以上の再生されたのも、音楽的コンテンツがミニマルだったからなのか、などと、考えてもどうしようもないことを考えてしまいます。

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ああ、今日のご飯はなんだろう。そめちゃんこと愛しの奥さんが待つわが家への思いはマキシマム。

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アキラ「ただいま〜、あっぽーぺん」

そめちゃん「おかえり! 今日は分かりやすく元気ないね。ヒョウ柄のジャージでも着てみる」

アキラ「そんなのどこにあるんじゃい」

そめちゃんのフリに突っ込ませていただき、やや元気回復。炊き込みカレーご飯とカボチャのポタージュをおいしくいただいて、ライフゲージは完全復活。

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元気を取り戻したところで、例によって今日の出来事をそめちゃんにしゃべくりまくります。告れ、アキラ。

そめちゃん「ミニマルライフって、壁面収納と対極だよね」

アキラ「?????」

そめちゃん「隠せばいいってものじゃなくて、そもそもモノを持たないんだね。CDが増えていくことに喜びを感じたり、読み返さないROCKIN’ON JAPANギターマガジンを何年分も溜め込んでいるアキラくんには分かんないかもね」

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アキラ「収納がいらないってことかな???」

そめちゃん「収納専門店に相談に行ったんだからそんなことはないと思うけど」

アキラ「だよね」

そめちゃん「そういう人ってさ、音楽も映像もみんなデータファイルにしてさ、本だって電子書籍でさ」

アキラ「そうそう。音楽はぜんぶノートパソコンに入っていて、スピーカーは小さくて高性能なブルートゥース。映画やドラマのビデオはスマホの配信をテレビにキャストするって言ってた!」

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そめちゃん「でしょ、でしょ。収納らしい収納とは相性が良くないんだよ」

そっか! 「収納らしくない収納」で行こう! そういうのにぴったりのシリーズがあるある! アイデア降臨の喜びに、思わずピコ太郎ダンスを踊り始めてしまいそうです。このイメージが新鮮なうちに、プラン改をまとめなきゃ。

そめちゃん、明日は1時間早く起こしてください!

 

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秋の深まりを感じる今日この頃。オッス、おらアキラ。

収納家具専門店に入社して2年目の収納プランナー。結婚も2年目で、公私ともにノリノリで怖いもの知らず身のほど知らず。総武線快速を駆って、銀座のショップに通っています。

秋といえば、芸術の秋、芸術といえば映画鑑賞。なんだか日本の映画が元気で、なんといっても「君の名は。」が絶好調。そして、追い上げてきたのが京アニの「聲の形」。なんだかクールジャパンな展開。夏に封切られて走りつづける「シン・ゴジラ」は庵野秀明総監督+樋口真嗣監督のフルCGだし、「4月は君の嘘」はコミックが原作。イカした作品が並びますね〜。君嘘の宮園かをりを演じる広瀬すずさんは「怒り」でも頑張ってますね! おっと、思わずというか思いすぎて広瀬すずネタに脱線してしまいました。ご用心ご用心。

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わたくしも、収納プランナーの仕事をクールアキラでキメていきたいと思います。と言いながら、只今担当しているお客さまの提案が、本日ダメ出しを頂戴いたしました。したがってゆえに、アキラはウルトラしょぼーん状態です。(´・ω・`)

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お客さまのご要望は、リビングの収納とデスクでした。仕事をしたり、新聞を読んだり、趣味を楽しんだり、家事をしたり。日中を自宅で過ごす奥さまのため考えたのは、広いリビングルームの壁一面に本棚を設けて、そこにデスクを組み込むプラン。実にクールで実にイカしている自信作でした。しかし、お客さまからは、

「壁に向かうデスクっていうのは、息苦しい感じがしてよろしくないですね」と一蹴。一からやり直しっぽいお返事でした〜。

Nせんぱーい、哀れなアキラめにどうかお知恵を、とすがってみましたが、

「ヒアリングノートをもう一度見直して再考するってことかな」

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と、クールなアドバイス。そのクールさのおかげで落ち着きを取り戻しつつ、自分を励まします。よしアキラ、心の円陣を組むぞ。「いつも感謝! 冷静、丁寧、正確に!」

ソロで円陣を組んでみましたが、帰りの総武線に揺れて揺られる自分は、相変わらずショボーンです。このまま砂になって消えてゆくのか、おれ……。(´・ω・`).;:…(´・ω…:.;::..(´・;::: .:.;: サラサラ..只今のこころのBGMは、7!!のオレンジです。

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そめちゃんこと愛する奥さんが待つ家に着いて、

アキラ「たっだいまー!!!」

そめちゃん「おっかえりー! あれぇ、アキラくんカラ元気っぽいって感じるっぽいかも」

アキラ「大丈夫。おらの体はステンレスのように鍛えてあるんだい!!」

そめちゃん「地球育ちのサイヤ人だね。今日は銚子の秋刀魚だよ」

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辛味の効いた大根おろしといっしょにいただく秋味はサイコー。幸せな晩げを味わいながら、またしても、そめちゃんにかくかくしかじかと本日のできごとを赤裸々に話してしまいます。

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そめちゃん「お客さんが要望した『ながらデスク』っていうのを、ほかのことをしながらのちょっとした机って捉えたのが違うんじゃないかな」

アキラ「?????」

そめちゃん「リビングは主婦の社長室みたいなもんだと考えればさ、社長の机って部屋の真ん中にどーんとあるじゃない。テレビを見ながら何かしたり、お茶をしながら新聞をひろげたり。そういうのをリビングの真ん中の机でやるってのはどうかな」

アキラ「そうかも! このお客さまって、とっても知的な人だから、リビングの真ん中にデスクってアリアリかもかもだよ!」

突然降りてきました。そめちゃんのおかげで。ソファの背面にカウンターデスクを設置しよう! ショップに展示しているソファ背面収納のデスクアレンジバージョンのアイデア。そめちゃんが引き出してくれた。

頭の中でオープニング曲、「七色シンフォニー」が鳴りはじめます。

このアイデアのイメージが鮮明なうちにプランをまとめるぞ。

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そめちゃん、明日は1時間早く起こしてください!

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高校野球とオリンピックと猛暑に湧いた夏でした。

木更津総合はベスト8に進出。早川選手の左腕の活躍は圧巻でした。

オリンピックは連日のメダルラッシュで寝不足ぎみ&感動で何度泣いたことか。

そんなこんなで気持ちの体力を使い果たし、いろはにほへとへと〜。

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なんて言ってられません。パラリンピックはこれからだし、選手たちは春の選抜、東京五輪へと向かいます。

私アキラもギャラリー収納選手団の一員として、収納プランニングにますます精進する次第です。

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さてさて、私がただいま相談をいただいているお客様は、リビングの壁面収納で「飾って楽しむ収納」をお望みです。

アキラにお任せください。好きなものを飾るのは楽しいことです。嬉しいことです。よくわかります。

ここは気合いを込めて、ショップのディスプレイ棚のようなプランを描いてみようと思います。

テーマは美しい収納と楽しいリビングルーム、ぼくはキメ顔でそう言った。ターッ!(福原選手風の掛け声)

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本社工場から出張で来られたダンディーO田氏に自信作のプランを見ていただき意見を伺うと、

「えらいプランやなぁ」と、甘いマスクを30度傾けて微笑みの返答。

「先輩たちにも見せたりいな、アキラくん」

シャー。褒められたで。今日は表彰台に立った気分で帰路につけます。

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いつもの総武線も、今日はまるで宇宙に飛び立ちそうな気分です。

“さあ行くんだ その顔を上げて♪”思わず銀河鉄道999を口ずさみそうになります。

いかんいかん、お調子者と思われてしまうゾ、俺。と自戒するものの、「そういえばキュピトロンが今年カバー曲を出したでしょ。ポチッといこっかなぁ」と、うきうきブギウギです。

そめちゃんこと愛する奥さんがつくる本日の晩ごはんは何だろーーー!

999

アキラ「たっだいまーーー!」

そめちゃん「おかえりー。元気だね、金メダルでも獲ったのかな」

アキラ「やっぱわかっちゃうかな」

と、O田氏に褒められたことを報告すると、

そめちゃん「アキラくん、それ審議ものだよ」

アキラ「?????」

somechan

そめちゃん「関西でエライって、偉いの場合もあるけど、大変とかひどいって場合も使うんじゃない」

アキラ「(O田氏の顔を思い浮かべながら翻訳)ひどいプランかもしれないよ。先輩たちにも見てもらったほうがいいよ、ってことだったのか……、でも笑顔だったよ」

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そめちゃん「O田さんって、スマイルが地顔っていうか、笑顔で怒れる人だよ、きっと。アキラくんのアイデアはどんなのだったの?」

アキラ「それは、かくかくしかじか──」

そめちゃん「ステキだけど、やりすぎってことじゃない!? 過ぎたるは及ばざるだね」

アキラ「腹八分目ってことだね」

そめちゃん「大吉は凶に還る、かな。アキラくん自分で言ってたじゃない、見せる収納は1割か2割くらいがいい、って」

アキラ「ですよねー。ショップみたいっていうのは見せる部分のアイデアで、全体じゃないよね。埃の掃除、大変そうだし」

そめちゃん「そうそう、気をとりなおして。絶好調のときほど振り返ることが大切だというのがこの物語の教訓である」

アキラ「イソップだぁ〜」

そうだよな、1割見せて9割隠すが壁面収納の黄金比。基本のきをおざなりにしちゃダメなんだ。あれ、なおざりかな!?とにかくアイデアに走らないでプランのやりなおしだ。

ゲームカウント0−2から逆転めざすぞ、ヨーッ!(石川選手風の掛け声)

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そめちゃん、明日は1時間早く起こしてください!

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アキラです。夏です。夏になるとキレイな海に行きたくなってソワソワしますよね。

クロアチアのドブロブニクとか、オーストラリアのホワイトヘブンとか、憧れますよね!

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えっ、憧れないですか。ですよねー。はい、仕事中はソワソワいたしませんとも。

只今、子供部屋のご相談をいただいています。

ベッドと学習机と本棚とワードローブをトータルでプラン。

kodomobeyaO様宅のときの轍を踏まぬよう、子供らしいとか大人が考える子供向けの可愛らしさに陥らないようプランしました。

大人になっても大丈夫。きょうだいが増えたときの間仕切りにも対応できます。よし、万全!

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プランをT先輩にチェックしてもらうと、

「このプランに問題はないけど、住まい方とか暮らし方に配慮した提案もできないかな。良い子に育つ収納、なんて提案できたら喜ばれると思わない」

さすが母の説得力。

おっとりやんわりはんなりしてるのにお客様をぐいぐい惹きつけるT先輩は、暮らし方を思いやる提案をされるからですね。kadowakisan

感心したものの、子供が良い子に育つプランの糸口がさっぱりつかめません。

子供って自分の部屋で何するんだっけ?

宿題、ゲーム、マンガ……。そもそも良い子ってどういうこと?

勉強ができて、性格が良くて、思いやりがあって、責任感があって……、リアリティゼロだ。

それじゃあ子供の成長に大事なことは何だろう?

子供部屋の環境、親のしつけ、それとも生まれつきの資質か……。

出口知らずの自問自答。

めずらしく座れた帰宅途中の総武線でモーレツに考えていたのに、間もなくうつらうつらと夢と現実のあいだで揺れ、いつのまにか思考の中の会話の相手は車両に描かれていたチーバくんだったような。

えっ、チーバくんて犬じゃないの???

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そめちゃんこと愛しの奥さんが待っている家に着くなり、

アキラ「そめちゃーん、子供部屋ってなんだろう???」

そめちゃん「今日は藪から棒だね」

アキラ「じつはカクカクシカジカでさぁ──」

そめちゃんには、ついつい何でも話してしまいます。

そめちゃん「最近の子供って宿題もゲームもマンガもリビングやダイニングでやるらしいよ」

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アキラ「そうなの!?」

そめちゃん「アキラくんは子供のとき部屋で何してた?」

アキラ「帰ればすぐに遊びに出かけて、夜は寝るまでリビングでテレビを見てて」

そめちゃん「でしょでしょ。子供部屋って、寝るだけの部屋でもいいんじゃないかな」

アキラ「そんなものかなぁ」

そめちゃん「お母さんだって家事をしながら子供の様子がわかる方がいいのよ。それに今は、リビングに一緒にいてもお父さんはテレビ、子供は3DS、お母さんはスマホでお買い物。一緒でもそれぞれ、それぞれでも一緒、なんだってさ」

アキラ「でも、ダイニングテーブルに消しゴムのカスがあったら嫌だな……」

そめちゃん「やーだ、アキラくんてば。ちまちまマジメ。でも、そういうところが可愛くて好きかも」

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一気にハッピーな気分!!同時に、神アイデアが降りてきました。

そうだ、リビングに子供デスクのコーナーを作ってみよう。

子供を子供部屋にこもらせない住まい。
このプランならきっとイケる!

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そめちゃん、明日は1時間早く起こしてください!

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アキラです。めがねを新調して視界クッキリ、思考スッキリ。公私ともに風薫る五月のように爽やかな今日このごろ。

今年のGWは二日休めば10連休、二十日休めば34連休ですね。

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さて、今回担当しているのは、本好きでインテリア好きのお客様。

たくさんの本をリビングに収納したいということです。これは私の本領を発揮するときです。

容量タップリ見た目スッキリの壁面収納は僕の得意技といって過言ではないでしょう。

9割隠して1割見せる黄金比でキメます。

お客様のデザインの嗜好も把握しています。

ご愛用のCH445とも相性ばっちしのプラン、このアキラにお任せください。

CH445

いつもチャーミングな笑顔を絶やさないM先輩にプランのチェックをお願いすると、

「お手本のようなプランだけど、これで良いとはいえないわね。こちらのお客様ならではの提案ポイントがないからかしら。このままでは喜んでいただけないと思うわ」

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やんわりとした丁寧な口調ですが、めった斬りの評価。8回ウラの攻撃が終わって、アキラ無得点のピンチです。

帰路の総武線。

星空の下、僕に同調して車両も落ち込んでいるようです。思い過ごしかもしれませんが。

はあ、しおさいに乗り換えて銚子あたりまで逃避してみようか。

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などと、とりとめのないことを考えながらそめちゃんこと愛する奥さんが待つわが家へ。

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そめちゃん「おかえりー。和歌山の伯父さまから柿の葉寿司がとどいたよ」

アキラ「いいね!」

そめちゃん「茶碗蒸しとお吸い物を作ってあるから食べようよ」

アキラ「すごくいいね!」

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柿の葉寿司とそめちゃんの心尽くしの料理で元気をとりもどしたところで、本日のプランダメ出しの話をそめちゃんに聞かせると、

そめちゃん「すっきりしたリビングも良いけど、好きなものに囲まれているのもいいよね」

アキラ「そっか、隠す割合を減らして、見せる割合を増やせばいいのか」

そめちゃん「てゆうか、ぜんぶ見せたらどうかな。そんなに本が好きなら、図書館みたいなリビングにすればいいんじゃない」

アキラ「そっか、そっか、本がインテリアの主役になればいいのか」

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そめちゃん「アキラくんもそんなに弾かないのに、眺めるためにギター出しっぱだもんね〜」

アキラ「ギターはしまい込むものじゃなくて……。あ、本だって装丁デザインされているものだし、好きで大切なら飾って眺めて楽しみたいね!」

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そめちゃんとの会話は9回ウラツーアウトからランナー出塁、一打逆転の大チャンス!

壁面収納の中が本棚じゃなくて、壁一面がはしご付の本格的な本棚。これだ! プランの描き直しだ!

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そめちゃん、明日は1時間早く起こしてください!

 

アキラ6−2

アキラです。新婚生活2年目。収納家具専門店に入社して2年目。収納プランナーの仕事は、収納から考えてすっきりキレイな部屋づくりをお客さまに提案することです。元気と勇気と前向きな姿勢で、仕事も家庭も大事にしています。

と、きめ顔できめゼリフを放った僕は、明日の予約相談のお客さま用のプランをまとめます。「LDルームの壁面収納」ですか。まかせてください。天井まで壁一面の壁面収納は当店の得意とするところ。 完璧なプランを提案をしてみせます!

 

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打ち合わせ資料のチェックをT先輩にお願いすると、

「お子さんもいないから、収納量はこんなに必要ないんじゃないかな」

若干むっとしながら僕は、

「収納量がたっぷりあれば、物が増えても対応できますから」と、反論。

「それはそうだけど、目の届かないところに物をしまうと死蔵品になるって嫌う方もいるし。今の住まいの写真を見ると、 もっとインテリアを楽しむようなプランがふさわしい方かなって。

アキラくんのプランは、平凡すぎるって思われるような気がするんだよね、このお客さまには」

うぅ。キツいことをズバズバと言ってく れます。朗らかな笑顔、柔和で麗しい外見なのに……。でも、言われたことはごもっとも、T先輩のおっしゃるとおりです。

打ちひしがれて、帰路の総武線に揺られて自宅に向かいながら代案を考えますが、新しいアイデアは浮かんできません。ノーアイデアのまま、夕食をつくって待っているそめちゃんこと奥さんの元へ。

僕「ただいまー」そめちゃん「おかえりなさーい」笑顔で迎えられます。

そめちゃん「帰ってきてそうそうだけど、今度の旅行で使うプロテカ、出しておいてくれない?」

僕「いいよ。クローゼットの棚の上だったかな」

そめちゃん「あとお醤油が切れちゃったの。この上にあるから取ってくれない?」

僕「オッケー」

そめちゃん「そこにストウブのタジン鍋もあるから出してくれるかな、今夜は魚と野菜のタジン蒸しだよ」

僕「はいっ、喜んで!」

あれ取って、それ取ってと、そんな会話は日常茶飯事。わが家は天井まで活かした収納が多いうえに、そめちゃんの身長は144cmなのです。

そめちゃんに、「上のものが取れないって不便じゃない?」と尋ねると、

「そんなことないよ、アキラくんが取ってくれるから!」

頼られる僕、でいいのか!?良しとしよう!でも、T先輩に言われたことが思い返されます。見えない収納は使えない収納。よし、明日は低めの壁面収納を提案してみよう。棚の奥までちゃんと見えて、飾るスペースを工夫して。ワイドがたっぷりとれるから、低めでも収納量は十分。

そめちゃんとの会話から、プランのアイデアが泉のように湧いてきます。勇気と元気と前向きな気持ちも湧いてきます。これなら打ち合わせまでに、4、5案はまとめておけそうだ。よっしゃあ!

そめちゃん、明日は1 時間早く起こしてください!