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高校野球とオリンピックと猛暑に湧いた夏でした。

木更津総合はベスト8に進出。早川選手の左腕の活躍は圧巻でした。

オリンピックは連日のメダルラッシュで寝不足ぎみ&感動で何度泣いたことか。

そんなこんなで気持ちの体力を使い果たし、いろはにほへとへと〜。

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なんて言ってられません。パラリンピックはこれからだし、選手たちは春の選抜、東京五輪へと向かいます。

私アキラもギャラリー収納選手団の一員として、収納プランニングにますます精進する次第です。

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さてさて、私がただいま相談をいただいているお客様は、リビングの壁面収納で「飾って楽しむ収納」をお望みです。

アキラにお任せください。好きなものを飾るのは楽しいことです。嬉しいことです。よくわかります。

ここは気合いを込めて、ショップのディスプレイ棚のようなプランを描いてみようと思います。

テーマは美しい収納と楽しいリビングルーム、ぼくはキメ顔でそう言った。ターッ!(福原選手風の掛け声)

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本社工場から出張で来られたダンディーO田氏に自信作のプランを見ていただき意見を伺うと、

「えらいプランやなぁ」と、甘いマスクを30度傾けて微笑みの返答。

「先輩たちにも見せたりいな、アキラくん」

シャー。褒められたで。今日は表彰台に立った気分で帰路につけます。

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いつもの総武線も、今日はまるで宇宙に飛び立ちそうな気分です。

“さあ行くんだ その顔を上げて♪”思わず銀河鉄道999を口ずさみそうになります。

いかんいかん、お調子者と思われてしまうゾ、俺。と自戒するものの、「そういえばキュピトロンが今年カバー曲を出したでしょ。ポチッといこっかなぁ」と、うきうきブギウギです。

そめちゃんこと愛する奥さんがつくる本日の晩ごはんは何だろーーー!

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アキラ「たっだいまーーー!」

そめちゃん「おかえりー。元気だね、金メダルでも獲ったのかな」

アキラ「やっぱわかっちゃうかな」

と、O田氏に褒められたことを報告すると、

そめちゃん「アキラくん、それ審議ものだよ」

アキラ「?????」

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そめちゃん「関西でエライって、偉いの場合もあるけど、大変とかひどいって場合も使うんじゃない」

アキラ「(O田氏の顔を思い浮かべながら翻訳)ひどいプランかもしれないよ。先輩たちにも見てもらったほうがいいよ、ってことだったのか……、でも笑顔だったよ」

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そめちゃん「O田さんって、スマイルが地顔っていうか、笑顔で怒れる人だよ、きっと。アキラくんのアイデアはどんなのだったの?」

アキラ「それは、かくかくしかじか──」

そめちゃん「ステキだけど、やりすぎってことじゃない!? 過ぎたるは及ばざるだね」

アキラ「腹八分目ってことだね」

そめちゃん「大吉は凶に還る、かな。アキラくん自分で言ってたじゃない、見せる収納は1割か2割くらいがいい、って」

アキラ「ですよねー。ショップみたいっていうのは見せる部分のアイデアで、全体じゃないよね。埃の掃除、大変そうだし」

そめちゃん「そうそう、気をとりなおして。絶好調のときほど振り返ることが大切だというのがこの物語の教訓である」

アキラ「イソップだぁ〜」

そうだよな、1割見せて9割隠すが壁面収納の黄金比。基本のきをおざなりにしちゃダメなんだ。あれ、なおざりかな!?とにかくアイデアに走らないでプランのやりなおしだ。

ゲームカウント0−2から逆転めざすぞ、ヨーッ!(石川選手風の掛け声)

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そめちゃん、明日は1時間早く起こしてください!

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8月7日は立秋ですが、まだまだ猛暑、酷暑、残暑お見舞い申し上げます。
節気って実際の季節感と合っていないのもあるじゃないかと、無駄にゴネたくなる今日この頃。

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秋になってから夏の甲子園が始まるのはいかがなものかと思うし(がんばれ、木更津総合!)、子供たちの夏休みの大半は秋休みってことですか!?

暑さにやられて暦に八つ当たりしているアキラです。

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閑話休題。今担当しているのはダイニングの収納です。

ご相談いただいたお客様は、気をつけているのに、いつも何かがテーブルの一角を陣取っているというのです。

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お任せください、このアキラに。ポイントは二つです。

一つ目は要る物・要らない物を明確にすること。二つ目は、物に居場所をつくってあげること。

すなわちこれが収納です。

ダイニングに集まる雑多なものをすっきり収めるご提案をいたしますとも!

あ、御堂筋から出張で来られたT先輩、これどう思います。と、自信満々のプランを褒めてもらいたい気持ち満々で見てもらうと、

「テーブルの上が片付くアイデアがなくてオモロないね。つかみがないゆうか、悪くはないけどお客様も返答に困る提案ちゃうのかな。あ、そんなに落ち込まんと、あんまり深刻に考えたらあかんで」

ぱっちり大きな瞳に見つめられながら、スイートボイスの大阪弁で遠慮なくズバズバと……。

Tsenpai

あっかーん。凹みまくりや。

そめちゃんこと愛する奥さんが待つわが家へ向かう総武線は、星空の下、隅田川、荒川を越えていきます。

負けへんでー、総武線は大阪環状線新型車両に負けへんで。

新小岩のホームドア計画、がんばりや。

なぜアキラは、プランの反省を大阪へのライバル心に転嫁するのだろうか。

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アキラ「ただいまー!」

そめちゃん「おかえりー!」

アキラ「大阪環状線の新型車両の3ドアって、ラッシュの人を捌けるのかな?」

そめちゃん「今日はいちだんと唐突だね。それはそうと、今夜はお好み焼きだから」

アキラ「かっふ〜ん」

鰹節たっぷり、青のりパラパラ、マヨネーズ適量がアキラ流です。

そめちゃん、マヨビームお願いします。okonomi

ふうふう食べながら、先輩に酷評されたことをカミングアウトすると、

そめちゃん「要らないけど要る物ってあるよね」

アキラ「読み返さないとわかってるのに溜まる一方の『音楽と人』のバックナンバーのことかな……」

そめちゃん「それはアキラくんの自分史資料だから大切にしたらいいよ。そういうものじゃなくて、今は要るけどすぐに要らなくなる、みたいな」

アキラ「???」

そめちゃん「セールやイベントのチラシとかDMはがき。クレジットカードの会員誌とか車検の通知とかガス器具点検の案内書とか。そんな物たちをとりあえずテーブルに置いちゃうんだよね」

アキラ「ふむふむ」

そめちゃん「私はそういうのを入れるファイルボックスを並べているんだよ。とりあえず箱にポイポイ入れといて、要らなくなったら捨てる。中身が見えやすい入れ物がいいんだよ」

アキラ「さすが、そめちゃんや!」

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そっか、テーブルに陣取るような一時的な物のための一時的な収納があったらいいんだね。

なんだかいつもアイデアもらっているみたいだけど。いや、みたいじゃなくてその通りだけど、二人は一心同体ってことでアキラ的にはオッケーだよ。

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よーし、「仮称・かりそめ収納」をプランに組み込むぞ。

御堂筋のT先輩に見直してもらお!

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そめちゃん、明日は1時間早く起こしてや!

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アキラです。夏です。夏になるとキレイな海に行きたくなってソワソワしますよね。

クロアチアのドブロブニクとか、オーストラリアのホワイトヘブンとか、憧れますよね!

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えっ、憧れないですか。ですよねー。はい、仕事中はソワソワいたしませんとも。

只今、子供部屋のご相談をいただいています。

ベッドと学習机と本棚とワードローブをトータルでプラン。

kodomobeyaO様宅のときの轍を踏まぬよう、子供らしいとか大人が考える子供向けの可愛らしさに陥らないようプランしました。

大人になっても大丈夫。きょうだいが増えたときの間仕切りにも対応できます。よし、万全!

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プランをT先輩にチェックしてもらうと、

「このプランに問題はないけど、住まい方とか暮らし方に配慮した提案もできないかな。良い子に育つ収納、なんて提案できたら喜ばれると思わない」

さすが母の説得力。

おっとりやんわりはんなりしてるのにお客様をぐいぐい惹きつけるT先輩は、暮らし方を思いやる提案をされるからですね。kadowakisan

感心したものの、子供が良い子に育つプランの糸口がさっぱりつかめません。

子供って自分の部屋で何するんだっけ?

宿題、ゲーム、マンガ……。そもそも良い子ってどういうこと?

勉強ができて、性格が良くて、思いやりがあって、責任感があって……、リアリティゼロだ。

それじゃあ子供の成長に大事なことは何だろう?

子供部屋の環境、親のしつけ、それとも生まれつきの資質か……。

出口知らずの自問自答。

めずらしく座れた帰宅途中の総武線でモーレツに考えていたのに、間もなくうつらうつらと夢と現実のあいだで揺れ、いつのまにか思考の中の会話の相手は車両に描かれていたチーバくんだったような。

えっ、チーバくんて犬じゃないの???

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そめちゃんこと愛しの奥さんが待っている家に着くなり、

アキラ「そめちゃーん、子供部屋ってなんだろう???」

そめちゃん「今日は藪から棒だね」

アキラ「じつはカクカクシカジカでさぁ──」

そめちゃんには、ついつい何でも話してしまいます。

そめちゃん「最近の子供って宿題もゲームもマンガもリビングやダイニングでやるらしいよ」

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アキラ「そうなの!?」

そめちゃん「アキラくんは子供のとき部屋で何してた?」

アキラ「帰ればすぐに遊びに出かけて、夜は寝るまでリビングでテレビを見てて」

そめちゃん「でしょでしょ。子供部屋って、寝るだけの部屋でもいいんじゃないかな」

アキラ「そんなものかなぁ」

そめちゃん「お母さんだって家事をしながら子供の様子がわかる方がいいのよ。それに今は、リビングに一緒にいてもお父さんはテレビ、子供は3DS、お母さんはスマホでお買い物。一緒でもそれぞれ、それぞれでも一緒、なんだってさ」

アキラ「でも、ダイニングテーブルに消しゴムのカスがあったら嫌だな……」

そめちゃん「やーだ、アキラくんてば。ちまちまマジメ。でも、そういうところが可愛くて好きかも」

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一気にハッピーな気分!!同時に、神アイデアが降りてきました。

そうだ、リビングに子供デスクのコーナーを作ってみよう。

子供を子供部屋にこもらせない住まい。
このプランならきっとイケる!

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そめちゃん、明日は1時間早く起こしてください!

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アキラ6

アキラです。めがねを新調して視界クッキリ、思考スッキリ。公私ともに風薫る五月のように爽やかな今日このごろ。

今年のGWは二日休めば10連休、二十日休めば34連休ですね。

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さて、今回担当しているのは、本好きでインテリア好きのお客様。

たくさんの本をリビングに収納したいということです。これは私の本領を発揮するときです。

容量タップリ見た目スッキリの壁面収納は僕の得意技といって過言ではないでしょう。

9割隠して1割見せる黄金比でキメます。

お客様のデザインの嗜好も把握しています。

ご愛用のCH445とも相性ばっちしのプラン、このアキラにお任せください。

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いつもチャーミングな笑顔を絶やさないM先輩にプランのチェックをお願いすると、

「お手本のようなプランだけど、これで良いとはいえないわね。こちらのお客様ならではの提案ポイントがないからかしら。このままでは喜んでいただけないと思うわ」

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やんわりとした丁寧な口調ですが、めった斬りの評価。8回ウラの攻撃が終わって、アキラ無得点のピンチです。

帰路の総武線。

星空の下、僕に同調して車両も落ち込んでいるようです。思い過ごしかもしれませんが。

はあ、しおさいに乗り換えて銚子あたりまで逃避してみようか。

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などと、とりとめのないことを考えながらそめちゃんこと愛する奥さんが待つわが家へ。

アキラ「ただいまー」

そめちゃん「おかえりー。和歌山の伯父さまから柿の葉寿司がとどいたよ」

アキラ「いいね!」

そめちゃん「茶碗蒸しとお吸い物を作ってあるから食べようよ」

アキラ「すごくいいね!」

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柿の葉寿司とそめちゃんの心尽くしの料理で元気をとりもどしたところで、本日のプランダメ出しの話をそめちゃんに聞かせると、

そめちゃん「すっきりしたリビングも良いけど、好きなものに囲まれているのもいいよね」

アキラ「そっか、隠す割合を減らして、見せる割合を増やせばいいのか」

そめちゃん「てゆうか、ぜんぶ見せたらどうかな。そんなに本が好きなら、図書館みたいなリビングにすればいいんじゃない」

アキラ「そっか、そっか、本がインテリアの主役になればいいのか」

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そめちゃん「アキラくんもそんなに弾かないのに、眺めるためにギター出しっぱだもんね〜」

アキラ「ギターはしまい込むものじゃなくて……。あ、本だって装丁デザインされているものだし、好きで大切なら飾って眺めて楽しみたいね!」

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そめちゃんとの会話は9回ウラツーアウトからランナー出塁、一打逆転の大チャンス!

壁面収納の中が本棚じゃなくて、壁一面がはしご付の本格的な本棚。これだ! プランの描き直しだ!

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そめちゃん、明日は1時間早く起こしてください!

 

アキラ6−2

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収納プランナーのアキラです。新婚2年目、収納家具専門店に入社して2年目。前向き・上向き・ひた向きをモットーに、公私ともに365日はりきってます。

最近肝に銘じているのは、「お客様の目」で考えること。

良かれと思って一生懸命考えたことでも、いつの間にかメーカーや販売側の理屈が立って独りよがりのプランに陥りますから、そのへん要注意です。akira01

いま担当しているのはご夫婦二人暮らしで、ダイニングスペースを有効に使うために当店のテーブル一体型の壁面収納に目をとめたという30代女性のお客様です。

お話を聞かせていただくとロイヤルコペンハーゲンステルトンラギオール、食器やキッチンウェアにはだいぶ凝っていらっしゃるようす。

RoyalC
Stelton
Laguiole

そこで、お客様の目線で考えたコンセプトは、「エレガントなギャラリーダイニング」。

食器やキッチンウェアを美しく並べて見せる収納。われながらグッジョブです。

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提案プランをN先輩に見てもらったところ、きりりとした目線で2.5秒見つめられて、ノーコメント。

無駄な言葉を発しないN先輩の無言は、その瞳がどんなに麗しくてもNGという意味です。

「アキラ君のプランはお客様の目で見てないよ。打ち合わせまでまだ二日もあるから」nami

先輩のありがたいアドバイスに感謝しつつも、今日のところは駆逐艦アキラ、大破です。

お客様目線という言葉がトラウマになりそう。帰宅途中の総武線の車両に、僕の壊れそうな心が揺さぶられます。

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家で疲れた顔は見せまいと、そめちゃんこと愛する奥さんに迎えられてわが家のダイニングにつくと、今日の晩ご飯は中華。いっただきまーす!

アキラ「いつもより本格派な味だね」

そめちゃん「アキラくんが欲しがってた山田の中華鍋を買ったの」

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アキラ「野菜がシャキッとしてて、おいしい!」

そめちゃん「でしょ。アキラくんもシャキッと元気出さなきゃ」

アキラ「あれ、何にも言ってないよ」

そめちゃん「見たらわかるよ。シューマイ食べて乗り切ろう!」

アキラ「ハオチー!」

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やはり顔に出ていたようです。そめちゃんに隠しごとはできません。食事のあと、ちょっと難航していることがあってねと、今日の出来事をかいつまんで話すと、

 

そめちゃん「ダイニングは女の書斎みたいなものだからね」

アキラ「そのお客さん、在宅で翻訳の仕事をしているんだけど、パソコンデスクを持ってるって言ってたな……」

そめちゃん「壁に向かってパソコン打つだけじゃ息がつまるよ。大きなテーブルの方が気分がのるときもあるし、資料をひろげるときもあるでしょ」

アキラ「働く女性の書斎かあ——」

そめちゃん「私はキャンドルづくりをするとき、ダイニングを趣味のアトリエにしてるよ」

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食事だけでなく、仕事にも、趣味にも。ダイニングは女性の城なんだ! 目からうろこ。アキラ、開眼。

糸口をつかんだ確かな手応えを忘れないうちに、さっそくプランの変更だ!

そめちゃん、明日は1時間早く起こしてください!

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アキラです。新婚生活2年目。収納家具専門店に入社して2年目。今やる、すぐやる、思いやるが僕のモットー。やり手の収納プランナーの仕事とは、収納ですっきりキレイな部屋づくりをお客さまに提案すること。元気と勇気と前向きな姿勢で、仕事も家庭も大事にしています。と、盛り上がりたいところですが、今は心が折れています。今日のO様宅の打ち合わせで、子供部屋のプランにダメ出しをくらいました。

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 先輩たちからのダメ出しにはだいぶ耐性が身についてきた今日この頃ですが、本日の相手は幼稚園児。O様の長男くんを思いやって、自信満々のプランを提案したのですが、来年から小学生という長男くんには、「なんかダサい! やだ!!」と一蹴されました。

デスク、ワードローブ、ベッドを白でまとめた組み合わせ。子供部屋らしくていいと思っていたのに、なぜだぁ???

でも、6歳の子供の真っ直ぐな意見に、返す言葉もありませんでした。

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 がっかりして打ち合わせのあとは仕事が手につきませんでした。子供恐怖症に陥りそうな気分のまま帰路の総武線に揺られて、そめちゃんこと愛する奥さんの待っているわが家へ。あれ? こんな僕を、そめちゃん待っててくれるかな??? 幼稚園児にダメ出しされるこんな僕を……。只今絶賛自信喪失中!

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 「ただいまぁ…」

「おかえり!アキラくんどうしたの、マイナスオーラ全開で活動限界まであと30秒みたいな顔してるよ」

僕の落ち込みようは隠しようがありません。今日の晩ご飯、そめちゃん特製の「和風オムライス」をいただきながらダメ出しのことを打ち明けると、

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 そめちゃん「小学生の部屋と思って油断大敵だったんじゃないかな」

僕「中高生になっても大人になっても使えるようにちゃんと考えたんだよ」

そめちゃん「そうじゃなくて、子供を子供扱いしたってことじゃない?」

僕「???」

そめちゃん「アキラくん、子供のときに子供扱いされて嬉しかった? 子供のときに憧れるのは大人のひとじゃなかった?」

僕「戦隊もののヒーローも、Jリーグの選手も、たしかにみんな大人だったといえばそうだね……」

そめちゃん「でしょでしょ。私だって子供のとき素敵なお姉さんに憧れたり、きれいなお嫁さんやママになるのが夢だったもん。子供はさ、大人になりたいんだよ」

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 料理を食べて、会話をして、なんだか気分が晴れてきました。そめちゃん、何か重大なことを発言したような……。どの言葉に引っかかったのか問い質そうとしたとき、O様の長男くんの部屋の新イメージが、わくわく湧いてきました。

akira03そういえば「これいいでしょ!」と見せてくれたミニカーは、色とりどりの働く車でなく黒いスポーツカーだった!おお、見えてきた見えてきた! そうだ、ダークグレーの面材を使って、ダークでカッコ良いプランをキメてやろう! 明日は、さっそく修正案をまとめなくちゃだ。

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 そめちゃん、明日は1時間早く起こしてください!

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アキラです。収納家具専門店に入社して2年。収納プランナーの仕事というのは、ひと言でいえば、住まいと暮らしがますます好きになるような収納プランを提案すること。

仕事も慣れてきたし、接客は得意だと思うし、自分でいうのもナンですが、期待のルーキーってとこでしょうか。

さてさて、明日は新商品の販売促進会議があります。今回の新商品は小さな収納。大切なコレクションをキレイに収めてよろこびを深め、飾って眺めて好きなものを楽しむ。いままでの当店の定番とは違った商品を打ち出そうとしています。

このコレクション収納の使い方のアイデア出しをしようというのが、明日の会議のテーマです。ギター好きの僕は、ギターのアクセサリーをキレイに並べたり、スコア専用のキャビネットをつくるとか、 なかなかと思えるアイデアが浮かんでき ます。

そういえば、腕時計を10個以上持っている友だちがいたり、タブレットばっか使っているのに万年筆に凝ってる知人もいます。ガンダムのフィギュアをケースにかざったりN ゲージの車両を集めているとか。

とどまることを知らない僕のアイデア!なんて悦にひたっていると、脇を通りかかったM子先輩。

「すごいね、アキラくん。アイデアマンじゃない」

「そうすかね、こんなもんじゃないですか」と、たぶんドヤ顔の自分を自覚します。

「でもね、視点がおんなじだし、その視点が新鮮じゃないってとこがいまいちかな。まだ考える時間はあるからね」と。

女神のような笑顔でおっとりした口調なのに、言ってることは果てしなく厳しい。そして、正しい。仕事に関してはいちばんおっかない先輩かも。

奈落の底に突き落とされた気分のまま、自宅に向かう総武線に揺られながら、アイデア貧困、アイデア貧困、アイデア貧困……と、自信喪失。いや、何か思いつくはず。思いつけ、自分!

「おかえりー」と、帰宅した僕を迎えてくれるそめちゃんこと僕の奥さん。 仕事の落ち込みを悟られないようにするものの、

「アキラくん、悩み顔してるよ。ご飯の前に一杯飲もうか。この間もらった獺祭♪」と言われて、僕は今日の出来事をそのまま話します。

「誰でも考えることっていうのは、正しいってことでもあるからね。落ち込むことはないよ。立派なコレクションの立派な収納って、いいじゃない。でも、私みたいにコレクションの趣味がないとピンとこないかもね。

私だったらそうだな、カラフルでちっちゃい収納があったら、トイレにトイレットペーパーを飾る棚とか、キッチンの壁にスパイスラックがほしいかな。そういうの、自分も嬉しいし、友だちが家に来たときにちょっと自慢できるじゃない」

すごいよ、そめちゃん。目からウロコ。 気分すっきり、頭脳くっきり。アイデアが浮かんできそう。根拠はないけど自信回復!

「そめちゃん、晩ご飯にしよう」

そうか、小さな収納をもっと小さく使いこなすには。あっ、小さな収納で大きなプランもいけるかな。廊下とか収納を置かない場所に置く収納とか。にわかにわき出すアイデアの泉。 元気、勇気、前向きで明日の会議に参加できそう。

そめちゃん、明日は1時間早く起こしてください!」

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アキラです。新婚生活2年目。収納家具専門店に入社して2年目。収納プランナーの仕事は、収納から考えてすっきりキレイな部屋づくりをお客さまに提案することです。元気と勇気と前向きな姿勢で、仕事も家庭も大事にしています。

と、きめ顔できめゼリフを放った僕は、明日の予約相談のお客さま用のプランをまとめます。「LDルームの壁面収納」ですか。まかせてください。天井まで壁一面の壁面収納は当店の得意とするところ。 完璧なプランを提案をしてみせます!

 

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打ち合わせ資料のチェックをT先輩にお願いすると、

「お子さんもいないから、収納量はこんなに必要ないんじゃないかな」

若干むっとしながら僕は、

「収納量がたっぷりあれば、物が増えても対応できますから」と、反論。

「それはそうだけど、目の届かないところに物をしまうと死蔵品になるって嫌う方もいるし。今の住まいの写真を見ると、 もっとインテリアを楽しむようなプランがふさわしい方かなって。

アキラくんのプランは、平凡すぎるって思われるような気がするんだよね、このお客さまには」

うぅ。キツいことをズバズバと言ってく れます。朗らかな笑顔、柔和で麗しい外見なのに……。でも、言われたことはごもっとも、T先輩のおっしゃるとおりです。

打ちひしがれて、帰路の総武線に揺られて自宅に向かいながら代案を考えますが、新しいアイデアは浮かんできません。ノーアイデアのまま、夕食をつくって待っているそめちゃんこと奥さんの元へ。

僕「ただいまー」そめちゃん「おかえりなさーい」笑顔で迎えられます。

そめちゃん「帰ってきてそうそうだけど、今度の旅行で使うプロテカ、出しておいてくれない?」

僕「いいよ。クローゼットの棚の上だったかな」

そめちゃん「あとお醤油が切れちゃったの。この上にあるから取ってくれない?」

僕「オッケー」

そめちゃん「そこにストウブのタジン鍋もあるから出してくれるかな、今夜は魚と野菜のタジン蒸しだよ」

僕「はいっ、喜んで!」

あれ取って、それ取ってと、そんな会話は日常茶飯事。わが家は天井まで活かした収納が多いうえに、そめちゃんの身長は144cmなのです。

そめちゃんに、「上のものが取れないって不便じゃない?」と尋ねると、

「そんなことないよ、アキラくんが取ってくれるから!」

頼られる僕、でいいのか!?良しとしよう!でも、T先輩に言われたことが思い返されます。見えない収納は使えない収納。よし、明日は低めの壁面収納を提案してみよう。棚の奥までちゃんと見えて、飾るスペースを工夫して。ワイドがたっぷりとれるから、低めでも収納量は十分。

そめちゃんとの会話から、プランのアイデアが泉のように湧いてきます。勇気と元気と前向きな気持ちも湧いてきます。これなら打ち合わせまでに、4、5案はまとめておけそうだ。よっしゃあ!

そめちゃん、明日は1 時間早く起こしてください!

アキラです。収納家具専門店に入社して2年。新婚生活も2年目。良き収納プランナー、良きダンナとして、いつも元気と勇気で公私ともに前向きに!

収納プランナーの仕事というのは、すっきりキレイな部屋づくりを収納から考えて、住まいと暮らしがますます好きになるような収納プランをお客さまに提案することです。

さて、明日は書斎のプランを提案します。

ショップの書斎展示にひと目惚れしたOさまは、家具を設置するだけで工事なしで書斎ができるんだね、長年の夢だった男の城をつくれるんだね、と。愛用のマーティンを置いて、好きな音楽と池波正太郎を楽しむ空間をリビングの一角に設けようということで打ち合わせをしたお客さまです。

「自分の書斎ができたら、絵を描いたり曲が作れたりするかも」と、Oさまは嬉しそう。僕もギターを弾くので話が弾んで、ノリにノッてプランしました。若干の予算オーバーですが、このプランは自信作です!

閉店後、打ち合わせから帰ってきた店長のS子先輩にプランと予算書のチェックをお願いすると、

「うーん、41点。ぎりぎりかな。ここからまだまだ詰めなきゃだね。まあ打ち合わせはこれで乗り切って、次に満足できるプランを目指そうか」

自信満々ノリノリの僕は、5秒で撃沈。 さらに、

「それからアキラくん、若干だからといって予算オーバーを軽く考えるのは大間違いだよ」

と、とどめを刺されました。歯に衣着せぬS子女史。ぜったいサ●に違いない。 でも、仕事の話以外のときは、ぽわんとしたところがあって可愛いんだよな~。

自宅に帰る総武線に揺られながら、打ち合わせまでまだ18時間あるぞ。アキラ、考えろ、考えろ、考えろ、考えろ。 しかし、考えろと自分に呼びかけても新しいアイデアは浮かばず。浮かない気分のまま、ノーアイデアのまま自宅に到着。

家の中で沈んではいられない。そめちゃん(奥さんのこと)の前では元気にふるまいながら、おいしい晩ご飯をいただいていると、

「アキラくん、なんかあったんだね。元気が41点だよ」

って、何でわかるんだろう? 結局、今日の僕のダメっぷりをそのままそめちゃんに話すと、

「うん、リビングの一等地にそんなこもり処をつくっちゃダメだよ。たとえOさんとOさんの奥さんがオッケーと言っても、それは本当のオッケーじゃないんだよ。

寝室がいいよ。結構広いし、もともと寝室別室なんだから。ここが寝るのと着替えるだけの空間じゃなくなるっていうのが答だよ。本棚を低めにすれば予算オーバーも解消するんじゃない。

ねえ、アキラくん。予算ぴったりの提案と、おつりがくる提案、どっちが嬉しい!?」

そめちゃん、すごい! 収納プランナーみたいだよ。これじゃ僕の立場がなくなるってことなんだろうけど、そこはなるべく考えないでおこう。 とにかく、そめちゃんに元気と勇気とアイデアをもらって、僕の元気は100点に回復。

明日は早めに出勤して、Oさんへの提案

プランを修正。 「ベッド脇に居心地の良い一坪書斎を」

これでいこう。きっと喜んでもらえるはず。アイデアが決まればしめたもの。プランデータの修正や見積り書の作成は、先輩にも引けをとりません。

そめちゃん、明日は1時間早く起こしてください!